
犬を飼うことには心臓発作や脳卒中による死亡リスクの低下といったメリットがある一方で、命を預かるという重大な責任やペットロスのつらさ、予防接種や動物病院にかかるための費用といった負担も伴います。ハンガリーの研究者が、犬の飼い主246人に33問の質問を投げかけ、その回答から犬を飼うことのメリットとデメリットを定量化した研究の結果を発表しました。
これらの定量的な測定に加え、研究グループは自由記述の回答も分析しています。これにより、飼い主の60.8%が犬との間に構築される「意味のある有意義な関係」を実感していることが浮き彫りになりました。例えば、ある飼い主は「犬は無条件の愛を毎日感じさせてくれる」と答え、また別の飼い主は「純粋な愛を体験し、心が開かれ、学びを得ます」と答えました。
一方で、95.2%とほぼ満場一致で「金銭的なコスト」が犬の飼い主たちの負担になっていることも判明しました。特に医療費は大きな負担で、74.9%が持病や予期せぬ体調不良、寄生虫予防など何らかの形でかかる医療費に言及していたとのこと。ある飼い主は「獣医師の診察料、特に麻酔を伴う手術代はどれも高額です。また、当直時間中に獣医師に連れて行かなければならない場合、残念ながら当直料金もかさみます」とコメントしました。

同様に、飼い主の31.7%が毎日の餌代に言及したほか、トレーニングやグルーミングなどの費用を挙げる飼い主も12.3%いました。これに対し、犬の世話にかかる手間や旅行の制限などの実生活上のコストを挙げた人は4%、避けられない別れの悲しみといった感情的なデメリットに言及した人は4.8%にとどまりました。
今回の研究のまとめとして、研究グループは「犬を飼う経験は多面的であり、すべての飼い主に当てはまるような普遍的なコストやベネフィットでそれを説明することはできないとの結果が示されました。特に、犬の飼育に伴うコミットメントや責任が、感情的ないし実際的な負担として認識されることもあれば、有益なものとして認識されることもあったというのは重要なことです」と述べました。
なお、研究グループは記事作成時点でも調査を続けており、犬の飼い主で18歳以上、かつ研究への参加に同意する人なら誰でも、以下のリンクからアンケートに協力することができます。
